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医療器材の安全性確認委員会よりお知らせ

NPPV可能な在宅用人工呼吸器使用時の注意点

気管カニューレ装着児に対して在宅用人工呼吸器使用中に回路に接続したまま気管カニューレが抜けてもアラームが鳴らなかったという事例が学会に報告されました。

当委員会では,気道抵抗の高い細径気管カニューレ装着児に対してNPPV可能な在宅用人工呼吸器使用中に,回路外れアラームや気道内圧低圧アラームが鳴らないことは十分おこりうる現象と判断します。対応策として,以下の4点を推奨します。

  1. 呼吸器回路に接続されたまま気管カニューレが完全に抜けても,回路外れアラームや気道内圧低圧アラームが鳴らないことがあること,むやみにアラームをオフにしないことを家族に説明すること。
  2. 呼吸器装着中はパルスオキシメーターなどの生体モニターを必ず装着すること。
  3. 患者への呼吸器導入前に,開放状態の気管カニューレを回路に接続した状態でアラームが鳴るよう各種アラームを設定し確認すること。
  4. フィリップス・レスピロニクス合同会社製トリロジーのような呼気ポート(パッシブ回路)を気管カニューレにも使用できる呼吸器では,分時換気量下限アラームを適切に設定するなど特に注意すること。アラーム設定が不能な場合は呼気弁使用(アクティブ)回路に変更すること。
  5. 呼気弁を使用する回路(アクティブ回路)では1回換気量上限アラームを適切に設定することも有効な方法である。

理事長 楠田 聡
医療器材の安全性確認委員会
委員長 猪谷泰史

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